航空機部品の熱処理設備管理規格 AMS2750
製品の品質を左右する重要工程の一つ、「熱処理」。その品質を維持するためには、確認し承認された工程を確実に実施することが必要です。過酷な環境で使用され、かつ人命に直結する航空機部品の熱処理では、その工程を担う設備の維持管理に厳しい規格が要求されます。それが、AMS2750(高温測定)であり、AMS2769(真空熱処理)です。
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SAT 温度のトレーサビリティ
熱処理炉の温度測定は熱電対を用います。その熱電対からの信号が補償導線を通じて制御装置や記録計に出力されます。AMS2750では、熱電対から補償導線を経て制御装置や記録装置までのシステムの精度を試験用熱電対との突合せ校正を定期的に測定することを要求しております。ファインテックでは、定期的にこのシステム精度試験(SAT)を実施しており、温度のトレーサビリティを確立しております。
TUS 炉温均一性
炉内の温度は均一でなければ、場所による製品品質の差が出る可能性があります。ファインテックでは、毎月、炉温均一性調査(TUS)を実施し、要求する精度を維持しております。
計器校正
制御装置、記録計、真空計については、3か月毎に校正を実施しております。
ガスの品質確認
使用する窒素ガス、アルゴンガス、水素については、検査成績書をその都度入手しています。窒素ガス及びアルゴンガスについては、炉の直前で露点を測定しガスの品質を確認しております。
(※上記の設備管理のインターバルは、対応する規格やクラスにより異なります。)