航空宇宙への挑戦から、Nadcapへの挑戦へ

なぜファインテックは航空宇宙分野、そしてNadcap取得を目指すのか。
ファインテックでは現在、航空宇宙分野における特殊工程認証「Nadcap」の取得に向けて取り組みを進めています。今回は、当社が航空宇宙産業への参入を目指したきっかけから、Nadcap取得を目指す理由、そしてこの挑戦を通じて目指す会社の姿について、川端専務に話を伺いました。

Q1.ファインテックが航空宇宙産業への参入を目指したきっかけは何だったのでしょうか?

きっかけは2012年頃です。当時、近畿経済産業局でお世話になっていた方が、中小企業の航空宇宙分野への参入支援をされており、「セミナーに参加しませんか」と声をかけていただきました。参加企業の中に熱処理業者がいなかったこともあり、「ファインテックさんも興味はありませんか」とお誘いいただいたのが始まりです。
正直なところ、最初は「航空宇宙は難しそうだし、自分たちにできるのだろうか」という気持ちもありました。ただ、セミナーで大手重工メーカーの方から、熱処理の分野で困っているという話を聞きました。そこで、「困っているところにこそビジネスチャンスがあるのではないか」と考え、航空宇宙分野へ参入しようと決めました。

Q2. 航空宇宙分野に取り組み始めて、従来の熱処理の仕事との違いをどのように感じましたか?

それまでも、熱処理はしっかり行ってきたつもりでした。しかし、航空宇宙分野で細かく定められた要求事項を一つひとつ理解していく中で、熱処理という「特殊工程」のあり方や、管理すべきポイントについて改めて理解が深まりました。
特に重要だと感じたのが、設備の維持管理とトレーサビリティです。設備が適切な状態に保たれていること、そして処理の履歴をきちんと追える状態にしておくこと。そうした管理を継続していくことの大切さを学びました。現在も、その考え方を大切にしながら維持・継続しています。

Q3. 航空宇宙分野で仕事を広げていく中で、Nadcapをどのように意識するようになりましたか?

Nadcapという制度があること自体は以前から知っていました。ただ、まずはAMS2750という、設備管理に関する要求事項をしっかり満たせるようにすることから取り組んできました。
その結果、川崎重工業様や島津製作所様などから認定をいただけるようになりました。一方で、各社ごとに個別の認定を取得していくのは、やはり簡単なことではありません。仕事の中で「Nadcapを取っていればお願いできるのに」といった声を聞くこともありました。
そうした経験を重ねる中で、「そろそろNadcapを取得し、会社としてもう一段上のレベルへ成長していきたい」と考えるようになりました。

Q4. Nadcap取得は、単に認証を一つ増やすこととは違うのでしょうか?

重工メーカー各社からいただく認証は、基本的にはそれぞれの会社ごとの認定です。それに対して、Nadcapは言ってしまえば「グローバルスタンダード」に近いものだと考えています。
Nadcapを取得することで、ファインテックの熱処理工程がグローバルな基準で認められている、という一つの証明になります。それは他社との差別化にもつながりますし、今後の新たなビジネスチャンスを広げていくうえでも、大きな力を与えてくれるシンボルになるのではないかと思っています。

Q5. Nadcapへの挑戦を通じて、ファインテックを今後どのような会社にしていきたいですか?

現在Nadcap取得に向けた取り組みを進めていますが、これは一部の人だけが頑張れば取得できるものではないと感じています。製造部門だけでなく、品質保証や営業など、会社全体で力を合わせて取り組む必要があります。
そういう意味で、Nadcap取得は「全社一丸で取り組むプロジェクト」だと思っています。この挑戦をきっかけに、これまで以上に社員同士が力を合わせ、会社全体として同じ方向を向いて進んでいける体制をつくっていきたいです。

Q6.最後に、この「Nadcap認証への道」を読んでくださっている皆さまへ、一言お願いします。

当社は20名弱の小さな熱処理会社です。それでも、しっかり準備をして取り組めばNadcapを取得できる、という姿を示していきたいと思っています。
まだ取得できたわけではありませんが、取得に向けて試行錯誤し、悪戦苦闘している過程も含めてこのコラムでお伝えしていきます。私たちの取り組みが、同じように挑戦しようとしている皆さまの参考になればうれしいです。

 

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